型紙の裁断
まずはお客さまのワードローブについてカッターと話し合います。長年の経験を持つ彼らはお客さまのご要望に対し、完璧かつフレキシブルで実用的なワードローブを完成させるために何が必要なのか、的確なアドバイスをさしあげることができます。どのような服をお作りになりたいのかが決まると、カッターが最良の生地選びをお手伝いします。彼らは6,000種類の生地サンプルの中からどのスタイルにどの生地が最適なのかがわかるという才能を持ちあわせており、その才能も彼らの持つ役割を重要たらしめる側面なのです。
生地の裁断
生地が決まりスタイルが決まると、カッターがお客さまのサイズを採寸し、お客さまだけの型紙を裁断します。
トリミング
紙の型紙が実際の生地の上に置かれ、チョークで線が引かれます。必要な縫い代を計算に入れて生地にハサミが入れられます。これにより、のちに体重に変化があったとき修正を加えることができるようになるのです。そしてここに天然ウール、キャンバス、リネンといった素材をトリミングすることでスーツにヘンリープールらしいシルエットを与えることになります。
パーツを合わせる
裁断された生地はここで卓越したスキルを持つテーラー(縫製担当)に手渡されます。お客様がヘンリープールの顧客であり続ける間、同じテーラーが責任を持ってお客様のご要望にお応えいたします。テーラーはお客さまとの親密な関係を保つことで最良のサービスと品質を保証いたします。お客さまがヘンリープールのテーラーを信頼してくださることで、お客さまのお好みのカットとスタイルの服をお届けすることができるのです。
ファースト・フィッティング
テーラーはファースト・フィッティングに向け、生地にキャンバスを手縫いしていきます。そしてカッターがお客さまの体形に合わせより美しく見えるよう修正を加えていきます。
マーキング
ファースト・フィッティングが終わると、服には修正のために多くの印が付けられ、一旦すべてほどかればらばらのパーツに分けられて、再度裁断が施されます。将来のオーダーにお応えするべく、型紙も同時に修正されます。ここですべてもう一度テーラーの手に戻り、次のフィッティングに向けて縫い合わされます。
セカンド・フィッティング
セカンド・フィッティングでは修正などが精密に施された上で、よりフィット感と心地よさが与えられます。靴を履いた時のトラウザースの絶妙な長さ、腰回り、ドレープの加減などがチェックされます。
ボタンホール
最終修正が済むと、テーラーはボタンホールを手で縫い、スーツの外も中も手仕事で完成させます。最高の素材を使ったトリミング、そしてハンドシルクなどの天然繊維のみが使用され、スーツに長い寿命が与えられます。
ファイナル・フィッティング
ヘンリープールのスーツはこうして最終フィッティングを迎えます。スーツをいつまでも綺麗に保つためのクリーニング、プレスなどのケアに関するアドバイスもお伝えいたします。スーツはすべてナンバリングされ詳細が記録されますので、小さな傷やほころびであっても修繕に必要な生地や素材を簡単に調達することができます。このナンバリングと記録により、2回目以降のオーダーに対してはフィッティングの回数を減らすことになり、2着目のスーツのビスポーク工程は短く、より早く仕上げることが出来るようになります。