クーツ銀行×ヘンリープール:200年に及ぶ創造力と卓越性
1819年、ジェームス・プールはクーツ銀行に口座を開設しました。銀行とサヴィル・ロウとの関係の始まりです。トーマス・クーツはクーツ銀行の創設者であり1775年から亡くなる1822年までクーツ銀行のシニアパートナーでした。ヘンリープールは彼の孫娘で先駆的な慈善事業家のアンジェラ・バーデット・クーツをはじめ、多くのクーツ銀行のクライアントやファミリーメンバーに衣服を仕立ててまいりました。20世紀のはじめ、クーツ銀行のおかげでヘンリープール社はパリやベルリンに支店を構えるなどヨーロッパ展開をすることが出来ました。そして300人以上のテーラーを抱える世界最大のビスポーク・テーラーとなったのです。
クーツ銀行は多くの起業家たちを支援してきましたが、銀行業務、貸付、投資、アドバイスサービスを通し、その結果として20,000社を超える起業家が大成功を果たしました。ヘンリープールのような伝統ビジネスにも同様のサービスを提供するほか、双方向エンタテインメントや最新の先端技術などの現代的分野にも素晴らしい見解を持っています。
2019年、クーツ銀行とヘンリープール社はお互いの200年に及ぶ関係を祝して、2世紀を表現するダブル・ピンストライプデザインのインクブルーのハウス生地をデザインしました。またクーツ銀行においては、私どもの10年に及ぶ歴史的台帳修復装丁プロジェクトが完了したことを記念し1846年にさかのぼる歴史的人物の台帳などの展示会を開催して頂きました。
長期に渡るコラボレーションを祝し、クーツ銀行ではディナージャケットのディテールをデザインに入れた新しいビジネス・デビットカードを発行することになりました。デザインに使われたブルーのディナージャケットとはヘンリー・プールが1865年に皇太子、のちの英国王エドワード7世に作ったものです。この燕尾服のテールを切り取った短い丈のジャケットはアメリカで大人気を博し、今ではタキシードとして世界中で着られています。
クーツ銀行は英国に本社を置く民間銀行として初めてB Corp認証を受けており、事業のすべてにおいて持続可能であることを考え、その観点からこの新しいカードも86%リサイクルの素材を使って作成されています。
ヘンリープール社としても持続可能社会の構築のためにネットゼロ社会への移行の重要性を認識しサポートするプラネット・マーク認証の取得を目指しています。
「クリエイターと起業家精神を支えることは長きにわたって我々の目的でした」と語るのはクーツ銀行のCEOのピーター・フラヴェル氏。「慣習にとらわれず、少し違った考え方をする人々を尊重・奨励してきました。ヘンリープール社との関係は私たちが築きあげ成熟させ長年にわたり成功しているビジネスのほんの一例と言えましょう。時は移ろいますが、パイオニアたちは常にクーツと共にあります。」